計画修繕と改修の重要性
株式会社アライの大規模修繕は、それぞれのマンションの特徴に応じた修繕提案でマンションの資産価値維持のみでなく資産価値向上のご提案に努め、居住者様の安心で快適な住環境づくりのお手伝いをさせていただいております。
また、長期的な視点で居住者の皆様のマンションを見守る(アフターサービス・点検)ことで、長期修繕計画における高品質な施工と高いコストパフォーマンスを両立するご提案を得意としています。
出典:改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル(国土交通省作成)
工事の種類と内容のご紹介
足場仮設工事
足場仮設工事は、高さ2メートル以上の場所で外壁の塗装やベランダ防水などを行うために必要な工事です。
一般的に集合住宅、ビル、マンション等の規模になると足場専門業者による仮設工事、枠組足場工事が行われます。
枠組み、単管(パイプ)、一本足場から吊り、棚足場など、様々な種類があります。
足場仮設工事で大切なことは、第一に安全であること。作業員はもちろん、マンションにお住まいの方や周辺を通る方にも配慮が必要です。
また、作業をしやすく組み立てる、ということも重要です。
大規模修繕工事では一番最初に行われる工事なので、作業効率を考えて設置しないと、その後の工事の進み具合にまで影響が及びます。
補修工事
タイルの割れや壁の亀裂などを補修します。
たとえば、落下しそうな外壁タイルを接着しなおして固定したり、破損したタイルを交換したり、鉄筋爆裂にコンクリートの埋め戻しなどを行います。
鉄筋爆裂・・・と初めて聞く方はちょっと怖い名前かもしれませんが、これはコンクリートの内部の鉄筋が腐食して膨張してしまい、中からコンクリートを押し上げることで表面にひび割れができている状態のことです。
これらの補修を行うことで、建物の外観を整えて強度をあげるだけではなく、落下物での事故などが起きないよう住人の方の安全を守るための工事です。
高圧洗浄
高圧洗浄は、一般の方もイメージしやすい作業かもしれません。
その名の通り高い水圧で外壁や屋根の黒ずみ汚れを落とすともに、汚れていて目立たなかった劣化箇所を判別するために行います。
温水洗浄や高圧水洗浄、薬品洗浄など、程度や目的、場所によって最適な方法で作業します。
ちなみに、高圧洗浄は1㎡あたり150〜200kgの水圧。
ですから、近くで作業を見ていても、もはや水という感じはまったくしません。
これだけの力がかかるので、10〜15年積もりに積もった汚れもしっかり落とすことができるのです。
また、タイル面は塗装面とは性質が違い、高圧洗浄だけでは汚れが落ちないので、専用の薬品を使用してさらにこすり洗いを行います。
シーリング工事
シーリング工事は、部材と部材の接合部分の隙間をゴム状の材料で埋める工事です。
マンションでは窓周辺や、ドアの枠、外壁の継ぎ目などにシーリング部分が確認できると思います。
このゴム状の材料が充填されることによって、水や空気の侵入を防ぐことができるので漏水防止や機密性を高める効果があります。
大規模修繕では、これらのシーリング箇所をチェックして必要なところはシーリング材の打ち替えを行います。
隣接する部材同士を密着させなければシーリングの意味がないので、使う箇所によって適したシーリング材で行うことがポイントです。
鉄部塗装
鉄部塗装では、最初に行う“ケレン”という作業が最も重要です。
ケレンとは、剥がれかかっている古い塗装やサビをしっかり削り落とし、鉄部の表面に目荒らしを行うことを言います。
サンドペーパーや工具を使い、複雑な形状で機械が使えないところは手作業で入念に行います。
表面のサビを落とすことで仕上がりの表面は美しく滑らかになり、目荒らしによって塗料が細かい傷にしっかり染み込み剥がれにくくなります。
ですから、この下地処理がしっかりできるかどうかは職人の腕の見せ所と言えます。
ケレンを十分に行ったら、次はサビ止めを塗ります。その後、防サビ効果の高い塗料を中塗り、上塗りと2回塗装して鉄部塗装は終了です。
塗装を施すことで、サビや腐食の進行を遅らせる目的があります。
外壁塗装
外壁塗装は、ただ見た目をきれいにするためだけでなく、躯体コンクリートを塗膜で保護し中性化を防ぐために行います。
外壁は雨風や紫外線にさらされ、自然環境からダメージを受けているため、劣化の早い箇所でもあります。
鉄部塗装と同様に、塗装は下地処理がとても大切です。
汚れをしっかり落とすこと、クラック(ヒビ割れ)の補修や、剥がれかかった古い塗膜をしっかり剥がすなどの作業を念入りに行います。
また、仕上がりが凸凹すると見た目が悪いので、モルタルなどで表面を平らにする処理も行います。
さらに上塗り材の色を変更すればイメージも一新し、建物が見違えるように生まれ変わります。
大規模修繕工事においては、塗装時に住人の方がバルコニーに出入りができなくなる期間が生じるため、その点は注意が必要です。
屋上防水
建物において“水”によってもたらされる被害は本当に深刻です。
ですから、修繕においても各所の「防水」はとても重要なポイントだと言えるでしょう。
とくに屋上は完全に雨の受け皿になってしまうので、しっかり防水を行う必要があります。
防水工事には、ウレタン防水、アスファルト防水、塩ビシート防水、ゴムシート防水、FRP防水、長尺シート防水などなど、材料や工法によってたくさんの種類があります。
それぞれの特性や長所・短所があるので、その建物に合った方法で行います。
工法が違うので一概に工程を説明することはできませんが、工事前の現状の診断と適切な手段を選ぶことが何よりも大切です。
階段・廊下防水
階段や廊下の床面は、防水性能に加えて、滑りにくいことや遮音性、美観なども重視されます。
とくに、マンションの共用部である廊下は、配色や模様などの選択肢が豊富な塩化ビニル樹脂シートを貼り付ける工法が多く見られます。
まずは下地ケレンを行い、接着剤を塗布します。
次にシートを貼り付けていきます。
ジョイント部分は溶接し、端部はシリコンでシーリングを行い、隙間なくしっかり敷き詰めて完了です。
この工法は施工後まもなく歩行が可能になるので、住人の方にも大きなご不便をかけることなく工事を進められるというのも人気の理由です。
バルコニー防水
バルコニー防水は、床面から雨水が浸入するのを防ぐために行います。広くない場所でも施工しやすいウレタン防水や、デザイン性の高い塩化ビニルシート防水が主流です。
屋上防水とは異なりバルコニーの場合は居室側にあるため、工事は仮設足場をかけて外部から行います。
工事中は住人の方のバルコニーへの立ち入りができなくなりますので、事前に周知徹底し、ご理解とご協力をいただく必要があります。
その他
インターホンの改修、エントランスのメールボックス設置、窓・ドアの交換、給排水管の改修、駐輪場の整備、機械式駐車場の解体・塗装工事など